今回ご紹介するのは、中河原駅から徒歩3分、手彫り印鑑と書き文字の店『三芳堂』。
大きなのぼりがインパクトのある同店では、手彫り印鑑や表彰状などの書き文字を手掛けています。その熟練の技、丁寧な手仕事でつくられた作品は口コミで評判が広がり、ご家族代々で使って下さっているお客様も多いそうです。
こちらは手彫り印鑑の見本。象牙や黒水牛、柘植など様々な種類の印材があります。
「これが手彫り印鑑ね」と店主さんが手彫り印鑑を見せて下さいました。篆刻台(彫刻台)に印材をはめ込み、印刀を使って力を込めて彫り、微調整を繰り返しながら丁寧に仕上げるため、味わい深い印影のある印鑑ができあがります。
手彫り印鑑の特長を伺うと、使い続けても文字の彫りが減らないため、ずっときれいな印面を保つことができることだそう。熟練職人の手彫りならではの美しい印影や、細かい注文にも対応可能なことも手彫りの良さといえるでしょう。また、同じものが二つとないため、偽造リスクが低く安心してご購入いただけます。
「これが本物の朱肉ですよ」と、店主さんが見せてくれたのがこちら。記者が日常で目にする朱肉とは、全くちがいます。顔料などと同じ素材だそう。
こちらは、手彫り印鑑を手掛ける弟さんがつくられた印鑑。店主さんは書道家、弟さんが手彫り印鑑職人という文字と深いつながりのあるご兄弟です。当初は一緒にお店を営んでいましたが、そちらは弟さんに任せ、1996年頃にご自宅のあるこちらに移ってきたそうです。
こちらは、店主さんが書かれた書です。表彰状や年賀状、お子さんの命名書などを頼まれることが多いそうです。
元々は絵画をなさっていたという店主さん。お孫さんの表情を生き生きと描いた絵をカレンダーにして、ご親族に配ったそうです。自分の影に見入る女の子のとまどいや驚きまで伝わってくるような絵も素敵ですね。
「好きだから続けていけるんですよ。普通の人間がビビッときて、極めるまで続ける、続けたい、とそういう想いの人たちでもっているんです」と語る店主の大西章夫さん。最近では、若い方に書道を教えたり、弟さんは篆刻技術を教えるなど、後進の育成に励んでいるそうです。
手仕事の良さ、あたたかみを感じる手彫り印鑑や書、きっとご満足いただける「一生もののお品」です。
三芳堂(さんぽうどう)
042-351-4756
府中市住吉町1-23-11 (地図)
10:00~18:30
定休日 土
駐車場あり
HP:http://www.sanpodo.biz/
※記事は2017年4月時点のものです。